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Eto Ryosuke 著
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ウグローシュ・レゲーニェシュ族(ugros-legenyes tipuscsalad) [洪語.]
ハンガリーの古いスタイルの踊りうち,道具を使わない踊り全体を抱括するカテゴリー。そこには,最も単純なタイプのウグローシュから,最も発達したレゲーニェシュ・タイプにいたるまでの,様々な発展段階の舞踊種が含まれる。a)モティーヴレパートリーの内容,発達度,豊かさと,b)踊りの組み立て,構造の発達度,c)踊りと音楽との同調度の違いとに基づいて,発達段階を異にするグループに分類されている。

1. 南トランスダニューブとドナウ川沿岸域のウグローシュ:数少ない単純なモティーヴからなる,継続長がまちまちで内容が均一なモティーヴ・シークエンスが特徴的。振付の単位と音楽の単位とが重なるのは偶発的。

2. マルシュ:モティーヴレパートリーは上のものより少ない。しかし,平面的な隊形が豊かに変化するので,同一モティーヴの繰り返しから起こる単調さが相殺される。

3. ラーバケズ地方のドゥシュと大平原のオラーホシュ:モティーヴレパートリーは,上に比べて発達している。リズム面でも内容面でも変化に富んでいる。しかし,踊りと音楽との同調は,ここでも偶発的。

4. セーケイ地方東部で踊られているフェールオラーホシュと,ブコヴィナ地方のセーケイ人の踊るシッラドリ:モティーヴの種類はさらに変化に富み,その構造も発達している。しかし,踊りの構造はまだ未発達であり,踊りと音楽との同調にも規則性はまだない。

5. ハンガリーに住むジプシーの間に伝わるツィガーニターンツ:サーイベーゲーゼーシュと呼ばれる口による伴奏に合わせて踊られるソロダンス,カップルダンス。モティーヴは,ボカーゾーとチャパーシュとから主として構成される。踊りと音楽との同調も比較的見られ,終止モティーヴの定着する方向に向かう発展傾向が認められる。

6. 大平原に住むルーマニア人の間に伝わるアルデレアナ(あるいはルンガ):上記のものに比べて,規則性のある構造で,モティーヴの発展度,踊りと音楽との同調度も高い。

7. トランシルバニアの男性舞踊レゲーニェシュ:これは,中央ヨーロッパ舞踊文化圏の中でモティーヴレパートリーが最も豊かな最も絶妙な舞踊タイプである。踊り手の持つモティーヴレパートリーは20~30種類。音楽と踊りとは厳格に同調する。踊りの単位は8小節長の「ポント」と呼ばれるもので,それは,一定した終止モティーヴによって閉じられる。また,一定した開始モティーヴが使われるサブタイプもある(→カロタセグ地方のレゲーニェシュ)。この様に,踊りの組み立ては厳格な規則に則っているのであるが,その内容は即興によって極めて変化に富むものになっている。

8. トランシルバニアの男性舞踊ラッシュー・レゲーニェシュ:使われるモティーヴレパートリーはタイプ7のものと類似するが,踊りの組み立ての規則性は緩んでいる。これは,♪を基本の拍動とするレゲーニェシュから,♩を基本の拍動として踊られる新しいスタイルの踊り・ヴェルブンクへと向かう変換点にちょうど位置する舞踊族である。

(出典:Martin György 1995:Magyar tánctípus és táncdialektus.)
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by kislexikon-a | 2009-10-06 23:10 | ・同,レゲーニェシュ族
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